2025年10月24日金曜日

会議、授業(ペトラルカ)

  定時に研究室に到着。

 会議の予習。前日におおよそ確認していたので、ざっと資料に目を通して再確認。一つアクセスできないフォルダーがあったので、事務にお尋ねして対応を確認(よく見ると資料に説明が出ていたが、自分の中でそれとこれとが結びつかなかったようだ)。

 会議終了後、報告メモを作成して事務にご連絡。

 昼食後、急いで3時限の支度。今日読んだソネット(190)に次のような一節あり:

«Nessun mi tocchi», al bel collo d’intorno

scritto avea di diamanti e di topazi,

«libera farmi al mio Cesare parve».

「誰もわたしにふれるなかれ」とその美しい首のまわりに

金剛石とトパーズで記していた

「わたしを自由にしておくことをわがカエサルは好まれた」

これは詩人の前に現れた女鹿(=ラウラ)の姿を歌った箇所。16世紀の英国詩人トーマス・ワイヤット(1503-1542)のソネットに、ペトラルカのこの一節を踏まえた鹿の描写があることを授業参加者のお一人から教えて頂く。

 新約聖書(「ヨハネによる福音書」20 17)には、「イエスは彼女に言われた、「わたしにさわってはいけない。わたしは、まだ父のみもとに上っていないのだから」という一節がある(復活したイエスがマグダラのマリアにかけた言葉)。「わがカエサル」という言葉は多くの注釈者の記すように「神」を含意しているのだろう。

 授業終了後、課題の確認。滞っていた連絡をイタリアに送信。

 仕事が山積しているが明日に回す。18時前に退室。