2024年7月22日月曜日

「世界劇場」のテーマ

 昨夜は、頭痛に苦しめられて3回目を覚ます。頭の中ではなく表面に痛みが走るパターン。いつもはすぐに収まるのだが、今回は長引く。朝、目が醒めたら良くなっていた。ほっ。

 定時に研究室に到着。2時限の準備から。

  TassoのIl messaggieroの今日読んだ個所に次のような一節が出てくる。

Quindi [il Dio] si ritirò nel cielo, e tutti gli dei, quasi spettatori, rivolsero gli occhi al nuovo abitator de l’universo che, portando il simulacro de la divina bellezza, nel teatro del mondo cominciava l’azione del suo quasi poema. [156]

この"il nuovo abitator de l'universo"は人間を指している。おもしろいのは、誕生したばかりの人間を観客のように("quasi spettatori")眺めている天使たち。この「観客」の比喩と連動して "nel teatro del mondo”「世界という劇場のなかで」という表現が使われている。「世界劇場」のテーマはシェイクスピアの作品やスペインのバロック演劇でおなじみだが、ルネサンス期のイタリア文学では珍しいと思う。このような話をして前期の授業を無事に終える。おつかれさまでした。

 昼食後、3時限の教室へ。前期の授業をすべて終えて、自分の仕事を少ししてから夕方早めに退室。

 帰宅後、家事。それから上六に行って、いつものカフェで1時間ほど自分の仕事。


駸々堂